検討結果報告について
村では、平成16年12月に「檜原村路線バス検討委員会」を設置し、村内を運行している「路線バスの維持」と路線バスの運行していない「交通空白(不便)地域」における村民の皆さんの交通手段の確保について、自治会長・小中学校PTA会長・バス会社代表などに参加していただき検討を重ねてまいりました。
この度、委員会から協議・検討結果をまとめた「檜原村路線バス検討委員会検討結果報告書」が村に提出されましたので、その概要をお知らせいたします。
委員会における検討事項について
村内の交通状況と村民の皆さんからの要望に基づいて、主に2つの事項について調査・検討が行われました。
- 村民の皆さんにとって、欠かすことの出来ない日常的な交通手段のひとつであるが、乗客が減少傾向にある「路線バスの維持」についての検討
- 路線バスの運行していない地域の村民の皆さんを主な対象にした「新しい交通手段」についての検討
委員会での検討結果と村への提案について
委員長において、生活交通に関する調査結果等から総合的な検討を重ねられた結果、以下のとおり、今後の改善方針と対策案に関する提案が村になされました。
「路線バス維持」について
路線バスの改善の方針について
- 路線バスのサービス水準を向上させ、需要(利用)を開発してバスを活性化すること
- 路線バスを高齢者や子供などの移動手段を持たない人たちへの日常生活を支える手段とするとともに、安全・安心を運ぶ交通システムをつくること
- 村内の交通システムを充実させることにより、少子高齢化・人口減少社会における「村のコミュニティと経済の活性化」に貢献すること
- 路線バスの改善・充実対策の目標と期間を設定し、効果と評価の検証を行い、改善・見通しを行うこと
路線バスの改善・充実対策について
- 村民の各年齢層へのバス利用促進対策を実施すること
- 主な利用者である高齢者と小・中・高校生が利用しやすいバス停とバス時刻について、バス会社に働きかけを行い、対策を講じること
- 改善・充実対策の目標と期間を設定し効果と評価の検証を実施し、改善・見直しを行うこと
交通空白(不便)地域(路線バスの運行していない地域)における新しい生活交通手段について
交通空白(不便)地域の改善の方針について
- バス停と地域内を結ぶ「新しい交通手段」を導入すること
- 新しい交通手段の考え方
・新しい交通手段は、路線バスの維持に貢献できる(競合しない)ことを前提として、交通空白地域を改善できる運行システムとする
・新しい交通手段は、本線である路線バスに乗り継ぐための支援(フィーダー)交通機関として位置づける
・自宅近くからバス停までは新しい交通手段を利用し、路線バスに乗り継いで目的地(やすらぎの里、役場、学校、武蔵五日市駅等)へ行ける運行システムとする
新しい交通手段実証運行案について
報告書において、委員会より上記の方針に基づき「新しい交通手段」の実証運行(実験的な運行)案が村に提案されました。
実証運行案の概要は以下のとおりです。
- 利用対象者は、主に高齢者・小中高校生などの移動手段のない住民とする
- 運行方法は、事前予約制の乗合タクシー方式とし、路線バスの時刻表に合わせて運行とする
- 運行ルートは、バス停から対象地区までの往復とし、利用者が路線バスに乗り継げる運行ルートを設定とする
- 新しい交通手段の運賃は、1回100円程度が適当である
- 新しい交通手段を先行して導入する地区(1~2地区程度)を設定し、期間を定める実証運行(実験的な運行)を行い、評価・検証を行って本格運行へ移行する
最後に
以上が「檜原村路線バス検討委員会検討結果報告書」の概要です。
村では、報告書の趣旨を踏まえて、協議・検討を進め、今後の村生活交通施策への反映に務めてまいります。